ったく…なんなんだよ。蘭とトロピカルランドへ行った日以降の約一年間の記憶がないなんて…。軽く浦島太郎状態だ。それだけで混乱してるって言うのに…あの男は!!!
『お久しぶりです。名探偵』
俺はお前を知らないんだよ…!!
最初、あいつは冗談だと思ったんだろうな。でも話していて違和感を感じたんだろう。ポーカーフェイスで隠そうとしたって俺には分かった。あいつの瞳に宿す色が期待、混乱…そして絶望に変わるのが。
『ほんとうに…?』
あいつが酷く傷ついたような顔をするのに腹が立つ。まるで大事なのは俺が覚えていない"一年間の俺だけだ"と言われているようで。
『あぁ。何一つ覚えてない。お前のこと。』
あいつを傷つけたくてわざとぶっきらぼうに言った。でも、傷ついた顔を見たくなくてうつむいた。重たい空気が俺たちを包む。
ふわり
視界が純白に被われる。同時に温もりが伝わってくる。あいつが俺を抱きしめたんだ。俺は、奴が何をしたいのか真意が掴めず奴の顔を窺おうとする。しかし見えた横顔からは感情が読み取れない。
『本当は今日。告白しにきたをですよ。…あなたにね。』
なんだ?最近こう言うのが流行ってんのか?どこかで見たような光景と現状がだぶってみえる。
『でも、貴方には意中の人が居たようですし、これは…もしかしなくてもチャンスですね。』
気配であいつが笑ったのが分かった。先ほどの傷ついた表情じゃなくて、どこか希望に満ちた顔。おいおい、さっきまでの悲哀さはどこにいったんだよ。だけど、自分もさっきまでのイライラが消えていることに気づく。…俺の存在をあいつが認めたから?
ーーーまさか!!
『好きです。名探偵。例え貴方が私を忘れてしまっていたとしても。これだけは変わりません。それだけは覚えておいてください。』
勝手に言いたいことを言ったあいつは踵を返すそして華麗な動作でマントを翻すと音もなく消えた。
(お前の気持ちなんざ知るかよ)
あとがき
副作用シリーズと普通の快新や新平を分けるかどうか悩み中です。
快斗書きたい。
砂はくほど甘ーいやつが書きたい。
『お久しぶりです。名探偵』
俺はお前を知らないんだよ…!!
最初、あいつは冗談だと思ったんだろうな。でも話していて違和感を感じたんだろう。ポーカーフェイスで隠そうとしたって俺には分かった。あいつの瞳に宿す色が期待、混乱…そして絶望に変わるのが。
『ほんとうに…?』
あいつが酷く傷ついたような顔をするのに腹が立つ。まるで大事なのは俺が覚えていない"一年間の俺だけだ"と言われているようで。
『あぁ。何一つ覚えてない。お前のこと。』
あいつを傷つけたくてわざとぶっきらぼうに言った。でも、傷ついた顔を見たくなくてうつむいた。重たい空気が俺たちを包む。
ふわり
視界が純白に被われる。同時に温もりが伝わってくる。あいつが俺を抱きしめたんだ。俺は、奴が何をしたいのか真意が掴めず奴の顔を窺おうとする。しかし見えた横顔からは感情が読み取れない。
『本当は今日。告白しにきたをですよ。…あなたにね。』
なんだ?最近こう言うのが流行ってんのか?どこかで見たような光景と現状がだぶってみえる。
『でも、貴方には意中の人が居たようですし、これは…もしかしなくてもチャンスですね。』
気配であいつが笑ったのが分かった。先ほどの傷ついた表情じゃなくて、どこか希望に満ちた顔。おいおい、さっきまでの悲哀さはどこにいったんだよ。だけど、自分もさっきまでのイライラが消えていることに気づく。…俺の存在をあいつが認めたから?
ーーーまさか!!
『好きです。名探偵。例え貴方が私を忘れてしまっていたとしても。これだけは変わりません。それだけは覚えておいてください。』
勝手に言いたいことを言ったあいつは踵を返すそして華麗な動作でマントを翻すと音もなく消えた。
(お前の気持ちなんざ知るかよ)
あとがき
副作用シリーズと普通の快新や新平を分けるかどうか悩み中です。
快斗書きたい。
砂はくほど甘ーいやつが書きたい。
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