[1]
[2]
「…好きだ」
まるでいつも交す挨拶のように軽く言う。服部は特別驚いたふうでもなく。テレビに向けていた視線を俺にむけた。
「なんや、小説の台詞か?それとも俺への愛の告白か?」
冗談とも本気ともとれる笑顔で言う。こいつはなかなかポーカーフェイスのできるやつだ。
「お前への愛の告白。」
今度は呼んでいた推理小説のページを捲りながら言う。ふぅん。と納得したのかしていないのか、それとも興味がないのか服部の態度は変わらない。
「でも、あの毛利の姉ちゃんも好きなんやろ」
「あぁ。」
俺は特に否定しない。本当のことだから。
「でも、お前も好きだ。」
これも本当のことだ。蘭と服部に抱く想いは似通っているようで真逆のものだと思う。俺は蘭のためならどんなことでもしてやれる。この身さえも捨てられる。蘭は俺にとっての聖域だ。唯一無二の存在。大切な人。逆に服部はそいつの全てを奪ってしまいたいと思う相手。取り込んで支配してしまいたい。蘭に抱くのが純愛なら、服部に抱く感情はなんて欲を含んでいてドス黒いんだろう。それは激情。大切にしたいと思うときもある。でもそれ以上にすべて奪い尽くしてしまいたくなる。
「卑怯なやっちゃな。」
服部はリモコンに手を伸ばし、テレビの電源をきる。訪れる静寂。
「でも、おめーもそうだろ?」
服部は否定しない。こいつにとって遠山さんも唯一無二の存在なのだろう。
「どないしてほしいねん。」
はぁ、とため息をついて呆れ顔で見てくる。本当はわかってんじゃねーか?
「俺を好きになれ。」
またため息をつく服部。でも今度はこっちに近いてくる。
ちゅっ
服部の顔が近づき、一瞬ではなれた。
「ええで。ほな、一瞬にイケないことするか?」
悪戯な笑みを向けられる。やっぱり、俺こいつが好きだ。少なくとも欲情するくらいには。
「あぁ、いいぜ。」
あとがき
うーん。話をおわらせるのが難しい。またこう言う浮気っぽいかんじの本気もすきですな。
まるでいつも交す挨拶のように軽く言う。服部は特別驚いたふうでもなく。テレビに向けていた視線を俺にむけた。
「なんや、小説の台詞か?それとも俺への愛の告白か?」
冗談とも本気ともとれる笑顔で言う。こいつはなかなかポーカーフェイスのできるやつだ。
「お前への愛の告白。」
今度は呼んでいた推理小説のページを捲りながら言う。ふぅん。と納得したのかしていないのか、それとも興味がないのか服部の態度は変わらない。
「でも、あの毛利の姉ちゃんも好きなんやろ」
「あぁ。」
俺は特に否定しない。本当のことだから。
「でも、お前も好きだ。」
これも本当のことだ。蘭と服部に抱く想いは似通っているようで真逆のものだと思う。俺は蘭のためならどんなことでもしてやれる。この身さえも捨てられる。蘭は俺にとっての聖域だ。唯一無二の存在。大切な人。逆に服部はそいつの全てを奪ってしまいたいと思う相手。取り込んで支配してしまいたい。蘭に抱くのが純愛なら、服部に抱く感情はなんて欲を含んでいてドス黒いんだろう。それは激情。大切にしたいと思うときもある。でもそれ以上にすべて奪い尽くしてしまいたくなる。
「卑怯なやっちゃな。」
服部はリモコンに手を伸ばし、テレビの電源をきる。訪れる静寂。
「でも、おめーもそうだろ?」
服部は否定しない。こいつにとって遠山さんも唯一無二の存在なのだろう。
「どないしてほしいねん。」
はぁ、とため息をついて呆れ顔で見てくる。本当はわかってんじゃねーか?
「俺を好きになれ。」
またため息をつく服部。でも今度はこっちに近いてくる。
ちゅっ
服部の顔が近づき、一瞬ではなれた。
「ええで。ほな、一瞬にイケないことするか?」
悪戯な笑みを向けられる。やっぱり、俺こいつが好きだ。少なくとも欲情するくらいには。
「あぁ、いいぜ。」
あとがき
うーん。話をおわらせるのが難しい。またこう言う浮気っぽいかんじの本気もすきですな。
「平次…」
やめて、呼ばんといて…その声で…その姿で。
「……快斗。」
俺は、家主を失ってそれこそ幽霊屋敷のようになってしまった工藤の家にいた。時々掃除はされているのだろうが、人の気配を感じられないここは冷たい。そこでなにをするでもなくぼーっとしていると、いきなり背後から声をかけられた。
「なにしてるの?こんなとこで…。」
多分なにもかも見透かしているだろう相手にわざわざ質問されたことに腹が立った。
「なにって…、別になんでもええやろ。自分には関係あらへん。」
少し棘のある言い方で答えても、相手は悲しげに微笑むだけで、そんな態度にイライラが募る。
「自分こそなにしてんのや?」
俯きながら言う。その顔見られへん。
「………何って、平次に会いにきたんだよ…。」
クスリと笑ったのが気配で分かった。
たっぷり間を空けて、一言一言噛み締めるように言う。俺は何も答えられずに唇を噛み締める。
「服部。」
呼び方を変える。ビクッと面白いほどに目の前のやつは反応する。
「服部。」
なおも俺は呼び続ける。するとやつは自分自身を両腕でだきかかえ縮こまる。微かに震えているのが分かる。俺は満足げに笑うと、ゆっくりと歩みよりやつとの距離を縮めていく。
「なぁ、服部どうしちまったんだよ?」
やつを抱きしめ、耳元で囁いてやれば、またビクッと肩を震わせる。
あと、もう少しだ…。
「なぁ…?」
最後のとどめとばかりに囁いてやれば、やつの自分自身を抱いていた腕は俺の背中にまわされる。
「くどぉ…、くどぉ…っもうどこにも行かんといてや…。」
自分ではない名前を呼ぶこいつに心が軋む。でも、背中に縋るように回された腕に黒い満足感がえられた。
「あぁ、もうどこにも行かねーよ。」
さらに強い力で抱きしめる。離さねーよ。二度とな。
あいつは死んじまったんだ。今度は俺に囚われろよ。なぁ?服部。
あとがき
はい!意味分かりません(笑)これって死にネタですかね?快斗→平次←新一てきなトライアングル好きです。寧ろ平次が愛されていればそれでいい。(爆)
やめて、呼ばんといて…その声で…その姿で。
「……快斗。」
俺は、家主を失ってそれこそ幽霊屋敷のようになってしまった工藤の家にいた。時々掃除はされているのだろうが、人の気配を感じられないここは冷たい。そこでなにをするでもなくぼーっとしていると、いきなり背後から声をかけられた。
「なにしてるの?こんなとこで…。」
多分なにもかも見透かしているだろう相手にわざわざ質問されたことに腹が立った。
「なにって…、別になんでもええやろ。自分には関係あらへん。」
少し棘のある言い方で答えても、相手は悲しげに微笑むだけで、そんな態度にイライラが募る。
「自分こそなにしてんのや?」
俯きながら言う。その顔見られへん。
「………何って、平次に会いにきたんだよ…。」
クスリと笑ったのが気配で分かった。
たっぷり間を空けて、一言一言噛み締めるように言う。俺は何も答えられずに唇を噛み締める。
「服部。」
呼び方を変える。ビクッと面白いほどに目の前のやつは反応する。
「服部。」
なおも俺は呼び続ける。するとやつは自分自身を両腕でだきかかえ縮こまる。微かに震えているのが分かる。俺は満足げに笑うと、ゆっくりと歩みよりやつとの距離を縮めていく。
「なぁ、服部どうしちまったんだよ?」
やつを抱きしめ、耳元で囁いてやれば、またビクッと肩を震わせる。
あと、もう少しだ…。
「なぁ…?」
最後のとどめとばかりに囁いてやれば、やつの自分自身を抱いていた腕は俺の背中にまわされる。
「くどぉ…、くどぉ…っもうどこにも行かんといてや…。」
自分ではない名前を呼ぶこいつに心が軋む。でも、背中に縋るように回された腕に黒い満足感がえられた。
「あぁ、もうどこにも行かねーよ。」
さらに強い力で抱きしめる。離さねーよ。二度とな。
あいつは死んじまったんだ。今度は俺に囚われろよ。なぁ?服部。
あとがき
はい!意味分かりません(笑)これって死にネタですかね?快斗→平次←新一てきなトライアングル好きです。寧ろ平次が愛されていればそれでいい。(爆)
①流れる血を舌で拭って②鬼畜な調教③死こそが愛④玩具な私⑤壊れようと離しはしない
(配布元:緋桜の輝き)
基本的に幸せなのが好きですがくっらーい話も書きたくなります。
(配布元:緋桜の輝き)
基本的に幸せなのが好きですがくっらーい話も書きたくなります。
ったく…なんなんだよ。蘭とトロピカルランドへ行った日以降の約一年間の記憶がないなんて…。軽く浦島太郎状態だ。それだけで混乱してるって言うのに…あの男は!!!
『お久しぶりです。名探偵』
俺はお前を知らないんだよ…!!
最初、あいつは冗談だと思ったんだろうな。でも話していて違和感を感じたんだろう。ポーカーフェイスで隠そうとしたって俺には分かった。あいつの瞳に宿す色が期待、混乱…そして絶望に変わるのが。
『ほんとうに…?』
あいつが酷く傷ついたような顔をするのに腹が立つ。まるで大事なのは俺が覚えていない"一年間の俺だけだ"と言われているようで。
『あぁ。何一つ覚えてない。お前のこと。』
あいつを傷つけたくてわざとぶっきらぼうに言った。でも、傷ついた顔を見たくなくてうつむいた。重たい空気が俺たちを包む。
ふわり
視界が純白に被われる。同時に温もりが伝わってくる。あいつが俺を抱きしめたんだ。俺は、奴が何をしたいのか真意が掴めず奴の顔を窺おうとする。しかし見えた横顔からは感情が読み取れない。
『本当は今日。告白しにきたをですよ。…あなたにね。』
なんだ?最近こう言うのが流行ってんのか?どこかで見たような光景と現状がだぶってみえる。
『でも、貴方には意中の人が居たようですし、これは…もしかしなくてもチャンスですね。』
気配であいつが笑ったのが分かった。先ほどの傷ついた表情じゃなくて、どこか希望に満ちた顔。おいおい、さっきまでの悲哀さはどこにいったんだよ。だけど、自分もさっきまでのイライラが消えていることに気づく。…俺の存在をあいつが認めたから?
ーーーまさか!!
『好きです。名探偵。例え貴方が私を忘れてしまっていたとしても。これだけは変わりません。それだけは覚えておいてください。』
勝手に言いたいことを言ったあいつは踵を返すそして華麗な動作でマントを翻すと音もなく消えた。
(お前の気持ちなんざ知るかよ)
あとがき
副作用シリーズと普通の快新や新平を分けるかどうか悩み中です。
快斗書きたい。
砂はくほど甘ーいやつが書きたい。
『お久しぶりです。名探偵』
俺はお前を知らないんだよ…!!
最初、あいつは冗談だと思ったんだろうな。でも話していて違和感を感じたんだろう。ポーカーフェイスで隠そうとしたって俺には分かった。あいつの瞳に宿す色が期待、混乱…そして絶望に変わるのが。
『ほんとうに…?』
あいつが酷く傷ついたような顔をするのに腹が立つ。まるで大事なのは俺が覚えていない"一年間の俺だけだ"と言われているようで。
『あぁ。何一つ覚えてない。お前のこと。』
あいつを傷つけたくてわざとぶっきらぼうに言った。でも、傷ついた顔を見たくなくてうつむいた。重たい空気が俺たちを包む。
ふわり
視界が純白に被われる。同時に温もりが伝わってくる。あいつが俺を抱きしめたんだ。俺は、奴が何をしたいのか真意が掴めず奴の顔を窺おうとする。しかし見えた横顔からは感情が読み取れない。
『本当は今日。告白しにきたをですよ。…あなたにね。』
なんだ?最近こう言うのが流行ってんのか?どこかで見たような光景と現状がだぶってみえる。
『でも、貴方には意中の人が居たようですし、これは…もしかしなくてもチャンスですね。』
気配であいつが笑ったのが分かった。先ほどの傷ついた表情じゃなくて、どこか希望に満ちた顔。おいおい、さっきまでの悲哀さはどこにいったんだよ。だけど、自分もさっきまでのイライラが消えていることに気づく。…俺の存在をあいつが認めたから?
ーーーまさか!!
『好きです。名探偵。例え貴方が私を忘れてしまっていたとしても。これだけは変わりません。それだけは覚えておいてください。』
勝手に言いたいことを言ったあいつは踵を返すそして華麗な動作でマントを翻すと音もなく消えた。
(お前の気持ちなんざ知るかよ)
あとがき
副作用シリーズと普通の快新や新平を分けるかどうか悩み中です。
快斗書きたい。
砂はくほど甘ーいやつが書きたい。