「…好きだ」
まるでいつも交す挨拶のように軽く言う。服部は特別驚いたふうでもなく。テレビに向けていた視線を俺にむけた。
「なんや、小説の台詞か?それとも俺への愛の告白か?」
冗談とも本気ともとれる笑顔で言う。こいつはなかなかポーカーフェイスのできるやつだ。
「お前への愛の告白。」
今度は呼んでいた推理小説のページを捲りながら言う。ふぅん。と納得したのかしていないのか、それとも興味がないのか服部の態度は変わらない。
「でも、あの毛利の姉ちゃんも好きなんやろ」
「あぁ。」
俺は特に否定しない。本当のことだから。
「でも、お前も好きだ。」
これも本当のことだ。蘭と服部に抱く想いは似通っているようで真逆のものだと思う。俺は蘭のためならどんなことでもしてやれる。この身さえも捨てられる。蘭は俺にとっての聖域だ。唯一無二の存在。大切な人。逆に服部はそいつの全てを奪ってしまいたいと思う相手。取り込んで支配してしまいたい。蘭に抱くのが純愛なら、服部に抱く感情はなんて欲を含んでいてドス黒いんだろう。それは激情。大切にしたいと思うときもある。でもそれ以上にすべて奪い尽くしてしまいたくなる。
「卑怯なやっちゃな。」
服部はリモコンに手を伸ばし、テレビの電源をきる。訪れる静寂。
「でも、おめーもそうだろ?」
服部は否定しない。こいつにとって遠山さんも唯一無二の存在なのだろう。
「どないしてほしいねん。」
はぁ、とため息をついて呆れ顔で見てくる。本当はわかってんじゃねーか?
「俺を好きになれ。」
またため息をつく服部。でも今度はこっちに近いてくる。
ちゅっ
服部の顔が近づき、一瞬ではなれた。
「ええで。ほな、一瞬にイケないことするか?」
悪戯な笑みを向けられる。やっぱり、俺こいつが好きだ。少なくとも欲情するくらいには。
「あぁ、いいぜ。」
あとがき
うーん。話をおわらせるのが難しい。またこう言う浮気っぽいかんじの本気もすきですな。
まるでいつも交す挨拶のように軽く言う。服部は特別驚いたふうでもなく。テレビに向けていた視線を俺にむけた。
「なんや、小説の台詞か?それとも俺への愛の告白か?」
冗談とも本気ともとれる笑顔で言う。こいつはなかなかポーカーフェイスのできるやつだ。
「お前への愛の告白。」
今度は呼んでいた推理小説のページを捲りながら言う。ふぅん。と納得したのかしていないのか、それとも興味がないのか服部の態度は変わらない。
「でも、あの毛利の姉ちゃんも好きなんやろ」
「あぁ。」
俺は特に否定しない。本当のことだから。
「でも、お前も好きだ。」
これも本当のことだ。蘭と服部に抱く想いは似通っているようで真逆のものだと思う。俺は蘭のためならどんなことでもしてやれる。この身さえも捨てられる。蘭は俺にとっての聖域だ。唯一無二の存在。大切な人。逆に服部はそいつの全てを奪ってしまいたいと思う相手。取り込んで支配してしまいたい。蘭に抱くのが純愛なら、服部に抱く感情はなんて欲を含んでいてドス黒いんだろう。それは激情。大切にしたいと思うときもある。でもそれ以上にすべて奪い尽くしてしまいたくなる。
「卑怯なやっちゃな。」
服部はリモコンに手を伸ばし、テレビの電源をきる。訪れる静寂。
「でも、おめーもそうだろ?」
服部は否定しない。こいつにとって遠山さんも唯一無二の存在なのだろう。
「どないしてほしいねん。」
はぁ、とため息をついて呆れ顔で見てくる。本当はわかってんじゃねーか?
「俺を好きになれ。」
またため息をつく服部。でも今度はこっちに近いてくる。
ちゅっ
服部の顔が近づき、一瞬ではなれた。
「ええで。ほな、一瞬にイケないことするか?」
悪戯な笑みを向けられる。やっぱり、俺こいつが好きだ。少なくとも欲情するくらいには。
「あぁ、いいぜ。」
あとがき
うーん。話をおわらせるのが難しい。またこう言う浮気っぽいかんじの本気もすきですな。
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